最近のニュースやSNSで「リーマンショック越えの○○」や「バブル崩壊以来の○○」と出ていますが、現在の世界経済の深刻度を表現するのには、片手落ちなタイトルと思われます。コロナショックで株の暴落が始まっていますが、今後、金融経済に広範囲で深刻な打撃がはじまります。最も重要なのは、すでに現在進行形で実体経済が、世界の半分以上が生活や仕事がストップされ、時間をかけて沈んでいく恐慌とはイメージの違う「突然恐慌」のような現象が起こっています。
またニュースや雑誌でも、まだ議論に上がっていない側面として、日本2019年の10月―12月のGDPは年率マイナス7.1%であり、消費増税後であり、コロナショック前にすでに大不景気の恐慌路線に沈没していました。また2019年の夏には金融経済の世界は、大暴落や金融危機前の可能性の高い兆候(逆イールドなど)が多く表れており、実体経済も世界中、明らかに調整局面に入っていたと言えます。
通常の金融危機は文字通り、株暴落からスタートし、金融機関、大企業、その後実体経済の順番で、バブル崩壊もリーマンショックも、ゆっくり実体経済に広がっていきましたが、今回は、突然、実体経済がストップし、その後に金融経済へと、経験のない恐慌の「質」に注目すべきです。現在の状況は過去のどの、金融危機、どの恐慌を参考にすべきでしょうか?経済学者も評論家も、全体像の説明をうまくできていません。(前例がないので、想定外のデータ)
よって、現在はコロナショック以前から、世界は恐慌に突入する基盤が発生しており、コロナショック事態が突然の恐慌を発生させている2つの恐慌「恐慌×恐慌」「自乗恐慌」の側面を認識しておくべきではないでしょうか。この自乗恐慌を明確にしている記事がなかった(読まなかった)ので恐慌がニュースに踊り始めた時点で、誰かが説明して行けばいいと思います。
明らかに経験したことのない「質」で襲ってくる恐慌ではないでしょうか。現在のリーマンショック越えなどのコンセプトのタイトルは「15Mの津波が迫るなか、波浪注意報によって台風による高波2-3Mに注意しましょう」といったイメージに近いのではないでしょうか。津波が襲ってくる可能性があるので「津波警報」を出す準備が必要ではないでしょうか。世界同時津波程度の危機感が必要ではないでしょうか(到達する可能性を感じるので)
現在の危機は「スペイン風邪」「世界恐慌」「未知の恐慌」が同時発生し、大混乱がスタートしているイメージで、今後混乱を収束させる未透視がつかず、次の世界同時に社会混乱や国際紛争などの未知の問題が発生する前夜に、とりあえずの疫病対策を各国が行っているが、世界的有事に国連やIMFやG7の各機関の協力はできず(リーマンショックのときはできた)、コロナ問題以前より対立を深めている。米中の覇権争いの顕在化の増進は、現在の危機が、残念ながら国際機関や国際協力に期待できない論拠である。情報過多で危機の全体像が歪んでいる。現在も崩壊スピードが速いので、自身で現在の危機を理解・設定するしかありません。
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