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新型コロナウイルスが深刻化し、2020年代は疫病・恐慌・戦争・飢餓・革命・など大乱世の時代に突入したと考えられる。疫病や恐慌は社会活動が極端に小さくなる冷たい「氷の社会」に陥り、その後、戦争や革命で社会活動が極端に大きくなる熱い「炎の社会」に至る。また、氷の社会や炎の社会はどちらも飢餓を伴うことが多い。さらに、どちらの社会であっても自然災害を悪化させることが多い。

 

2次世界大戦の世界恐慌は甚だ大きな恐慌が世界中に拡大したため、氷の社会が世界中に広がった。氷の社会の大きさが次の炎の社会の規模に影響している可能性は高い。端的に氷の社会に痛めつけられたあと、確固たる信念で脱出を図っていく際に、過程として戦争や革命(炎の社会)が起こっているように見える。その意味では第2次世界大戦前に、スペイン風邪の世界的パンデミックで第一次世界大戦の熱が突然冷やされ、さらに世界恐慌によって「氷の社会」が世界中に広がったように見える。そのように仮定するなら、疫病や恐慌によってどの程度の規模で冷やされ、氷りついているかを見ていかねばならない。

 

スペイン風邪で人類の25%が死亡し、14世紀のペストでは人類の22%が死亡している。今回の新型コロナウイルスは最終的にどれほの死者を出すかはわからないが、1%7500万人の死者以前にワクチンによって防げるかもしれない。しかし、今回の問題である冷やされ方は疫病だけではなく、同時に経済的需要の世界的喪失によって、どの程度経済が冷やされるかによって、どの程度の「氷の社会」が決まってくる。規模は前例がないほ全世界同時であり、今後のGNPや失業率や各国の需要を常時分析する必要がある。最も怖いのは新型コロナの長期化によって、死者数ではなく、社会経済活動の低下によって、かつてない規模の「氷の社会」が世界的に広がってしまうことである。それはかつてみたことのない氷や炎の社会が広域に出現するイメージをもってしまう。2020年代は大乱世になる可能性が高い。

 

単純にイメージするとペストはその後数百年単位かけて社会を根底から覆す原因であったが、スペイン風邪や世界恐慌(氷の社会)は数十年単位で第2次世界大戦を引き起こした。新型コロナウイルスという疫病は、死亡率からは後者に近く、社会活動低下の度合いは未曾有の規模である可能性が高く、未曾有に冷え切った「氷の社会」の反動が比較的短期間に社会を一変させたり、世界大戦に向かわせる可能性をイメージしてしまう。ゆっくりなら変化であるが、急速な変化は戦争や革命をイメージさせる。

 

「氷の社会」によって2020年代前半に悲惨な思いした国家や国民は、新型コロナウイルスのワクチンによる収束によって、国家単位の全面的な再活動を試みる。しかしおおよそ民間だけでは復活の糸口はつかめず、世界的に財政出動や社会主義的政策(ケインズやマルクス)を用いる国家が再発展していく(もしくは独裁者)このとき国家全体が大きく再稼働するので、当然軍事費も急増する。まずは冷たい社会や氷の社会を警戒しなければならないが、疫病の長期化によって冷たい社会は深く、そして拡大しているようにみえる。今後、株価暴落などの金融危機の発生によって、より冷たく世界が凍っていくイメージである。現在は米国大統領選挙の暴動も疫病によって鎮静化させているようにみえる。世界が動き出すのは疫病の収束予測がニュースで多く報じられるようになってからと思われる。明るいニュースも多くなるが、「炎の社会」へむけて動きはじめるときでもある。私たちはすでに氷の社会に突入しつつあり、その被害を受け始めえている。今後さらに冷たく凍っていきそうである。