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「現在」がいかなる時代か?後世の歴史家のみが知るのだが、現在に大きな危機が迫っており、多くが危機感がない場合は警鐘を鳴らすしかない。警鐘の内容を妄想ではないかと繰り返し内省しつつ。2020年は突如、世界同時に大乱世を予感させる材料で満ち溢れはじめた感がある。20213月、新型コロナウイルスのパンデミック発生から1年以上経過した「現在」未だにこの疫病収束の未透視すら立たず、数年後に制限が解除させるか否かもはっきりししていない。「現在」のこの現実状況だけを観ても、世界同時の大乱世がいかに長く(10年単位)今後、極めて深刻な人為災害をもたらす地獄への確信が深まるばかりである。

 私達は歴史的に全く経験のない事態に突然、突入し解決方法がわからないだけでなく、現在進行している人為災害にも全く気がついていないように思える。それはパンデミックと同様に、ある日突然に顕在化してもおかしくない。「現在」パンデミックと並行して、それらの人災は隠れているが、確実に進行・増進しているように思えてならない。

2020年にはじまるパンデミックによって誰もが、今後、世界規模の「災害」を連想し予測した。台風、洪水、津波、地震、噴火などの「自然災害」、人工物の大事故、恐慌、戦争、革命の「人為災害」そして「自然災害と人為災害の両方の要素をもつ」疫病や飢饉である。

疫病や飢餓は、自然現象として冷害やウイルスのやることなので自然災害とも見えるが、そもそも人類がグローバルに行き来する世界をつくったので、今回の新型コロナウイルス(疫病)がパンデミックを発生さえたといえる。よって人災的側面が強い。また農耕や都市の発達によって食糧安全保障がない社会に飢饉が発生した。やはり飢饉も人災の側面が濃厚である。

つい数百年以前の世界では自然災害の脅威が圧倒的であったと思えるが、20世紀(この100年ほど)は自然災害を人為災害が凌駕したと言えるほど、圧倒的な規模をもちはじめたと考えられる。現代の人為災害として主に「疫病・恐慌・戦争・革命・飢餓」と考えられる。20世紀に入っても世界中で、地震や噴火や台風などの自然死災害によって多くの犠牲者を出した。しかし5,000人以上の死者行方不明者を出した20世紀の大規模災害の総計でも1千万人程度の犠牲者に留まっている。

 

20世紀の前半には象徴的な人為災害だけでも、スペイン風邪、第一次世界大戦、世界大恐慌、第二次世界大戦があり、20億程度の世界人口にも関わらずスペイン風邪では1700万から4000万人が死亡したとされている。また第二次世界大戦と前後の内戦や革命によって25億程度の世界人口で1億を超える死者を出した。20世紀は人為災害が自然災害を圧倒した世紀であり、21世紀も世界や国家の安全は「人為災害」により多くの予算を配分すべきである。

 

特に新型コロナウイルスのパンデミックがはじまった2020年以降は「疫病・恐慌・戦争・革命・飢餓」に関して、今後の疫病から世界的経済危機と米中覇権戦争や第三次世界大戦など20世紀前半の焼き直しの人為災害を想定する必要がある。それは現在世界的なパンデミックが1年以上継続され、収束の未透視もつかない世界や社会がすでにどの程度の危機に瀕し、今後どこに向かうかを観ていく必要がある。第三次世界大戦などというSF的キーワードを「現在」は政治経済や社会問題の現実的な用語として使用すべき時がやってきたことを確信するのである。21世紀の「疫病・恐慌・戦争・革命・飢餓」などの人為災害では10臆単位の死者が発生しても不思議ではない環境がそろっているからである。

 

20世紀前半には世界的な疫病・経済危機のあとに第二次世界大戦が発生したことをメカニズムとして未解明としたうえでも更に注目して行く必要がある。21世紀に入り現在すでに世界的な疫病と経済危機が始まっているからだ。また偶然と思えないタイミングで米中覇権争いは米ソ冷戦をしのぐ規模と深刻さをもって政治的、軍事的展開が進められている。よって20世紀前半の「世界規模の疫病→経済危機→戦争」を21世紀に焼き直す可能性は高い。なぜなら人為災害は全く同じ過ちを犯す性質があるからに他ならない。

 

コロナ禍の経済危機と自殺・鬱との相関関係(日本は過去2回のデフレ経済危機と自殺率の相関した時期がある)倒産件数と失業率(経済危機)などの経済指数は自殺と鬱の増加。自殺と鬱は国民の苦しさや絶望の指数として捉えてもよいと考える。経済危機収束後の倒産件数や失業率の指数安定化には国家の大きな行動である。国家の肥大から戦争。各国で軍拡がはじまれば野心的な国家1国が原因で世界大戦へメカニズムの詳細は不明だが、経済危機に陥った各国の国家によって経済危機収束過程、または収束後に戦争の原因がつくられいくように観えてしまう、なぜか?

 

1929年からの経済危機状態(世界恐慌)や新型コロナのパンデミック状態の2つの社会は戦争が発生する反対の圧力が掛かり、むしろ戦争を収束させたり国内混乱も、社会が鬱傾向で要するに元気がなく起こりにくいと思われる。スペイン風邪も第一次世界大戦を収束に向かわせた要因として語られれている。新型コロナの世界的パンデミック1年目の2020年には戦争や革命や混乱を起こさせない力が働いたと思われる。しかし新型コロナ後の世界では経済危機を収束させることが国家命題となっていく。

 

経済危機脱出のためには国家が財政出動や各予算増額や実行力によって大きな力をもつことによってのみ経済危機を収束させることができる。各省庁の予算は増額されていく中で軍事費も増額される。米国は昨年には史上最大の財政出動を実行し、今後も数百兆円単位の財政出動を繰り返し実行するようだ。各分野の予算が実質増額されるが、国防費にも予算がなだれ込んでくる。

 

米国以外でも自国通貨建ての国家であればいずれ、史上最大の財政出動を繰り返す可能性が高い。社会主義を選ぶか、資本主義の範囲内に留まるかは国民選択としても、どちらにしても先進国の多くは大きな政府になっていき、良くも悪くも「国家の時代」が来ることはほぼ間違いない。今後、国家の時代を拒否する国はコロナ後の経済危機を収束できず衰退していくしかない。

 

疫病の新型コロナウイルス収束後の世界は、各国が経済危機の収束を国家命題とする。またそれは全世界で一斉に経済危機の収束の気運が高まるが、各国家内に深刻な政治政策分断や米中覇権争いのグループによって経済危機収束に制限が加わる。今から予測できるがすべての国々が経済危機を乗り越えられるわけではない。そんなコロナ後の不安的極まる中で、多くの国の軍事費は増額を繰り返し、米中の軍事的緊張は高まっていくことは予測できる。グローバリズムも制限され、新しいブロック経済化も進む。新型コロナを収束でき、経済危機も収束させた国はいいが、両方の収束に失敗する国も現れる。それらの国々では極端な倒産件数や失業率が大きな問題となる。これらの国々は内乱や革命やクーデターの要素が発生し、極端な政策をもつ政党や政治家の舞台になりかねない。

 

世界は新型コロナとコロナ経済危機2つの収束に成功した国と失敗が重なった国に分かれてしまう。2つを収束させた国々は経済成長と軍事力増強を実現させて行く。経済成長を再び始めた国こそ次の世界大戦の主役となる可能性が高い。戦争とは政治的な強い主体性が必要となるからだ。経済成長と軍事力増強を実現できる総力と意思をもった国々が、政治や外交の延長上に戦争が必要とされるのだろう。経済復興に失敗した国も、成功した国であっても、両者とも大きな国家や強い政府を目指す国々が多くなる時代。かつてない規模で「国家の時代」が到来する可能性が高まっている。

1929年のウオール街大暴落後、米国民が深刻な経済危機と悟りはじめたのは数年後からであり4年後には確信に至った感がある。今回の新型コロナの経済危機が起こっているとしても、その深刻さ悲惨さを世界が実感するには、まだ数年掛かる可能性がある。現在は比較的、各国も協力し疫病撲滅のため国民も、疫病に脅威を感じているものの、経済危機に関しては多くの国民が実感していない様子である。「現在」はいかなる時代か?新型コロナのパンデミック以降の経済危機1つにしてもまだ実感を伴う「大きな経済危機や悲惨な生活」はメディアでは実情を伝えられていない。また明かな流れである「大規模な経済危機と国家増強と戦争」に関しても多くは語られ認識されていない。これこそが注目するべき人為災害の可能性である。次の世界大戦を人為災害として意識すべき時代が2020年に幕を開けたのである。



※最後に、ちょうど1年前(2020年3月末)新型コロナウイルスによって世界がパニックに陥っていた際、自身に対し以下の言葉を発しました。楽観主義は最悪だが、いかなる時代でもよい意識で!「もはや誰も定義できない未知なる世界に突入」まずは「全く新しい時代がはじまった!」と根拠なしに勇気と希望を持って望むのもよい・・・